
2026.4.24
突然の「管理委託費値上げ」通告!組合が採るべき対策3選
2026年も、管理会社に支払う「管理委託費」値上げの嵐が吹き荒れています。値上げを受け入れない場合は問答無用で管理委託契約を打ち切ると、強気な構えを見せる管理会社もあります。
突然高額な委託費の値上げを申し入れられた組合は、対策を講じる暇なく受け入れるしかないという状況に陥ってしまいます。
この記事では、管理委託費の値上げを申し込まれた時だけでなく、その前から”組合が採るべき対策3選”をご紹介します。
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1.事前準備 管理委託費に含まれる費用を確認する
管理会社との管理委託契約内容は概ね下のようなもので構成されています。どのような業務にいくら支払っているのか、管理組合は「管理委託契約書」を確認し、現状のコスト構造を正確に把握しましょう。
【管理委託業務内容の構成例】
| 摘要 | 項目 | 頻度 |
|---|---|---|
| 事務管理業務費 | 会計、フロント業務ほか | 日々 |
| 管理員業務費 | 日常管理員業務 | 月~金 5時間/日 |
| 清掃業務費 | 日常清掃員 | 月~金 3時間/日 |
| 定期清掃業務 | 3か月毎(年4回) | |
| 建物・設備等管理業務費 | 給水設備点検 | 年6回 |
| 排水設備点検 | 年6回 | |
| 消防設備点検 | 年2回 | |
| エレベーター点検 | 年12回(リモート含む) | |
| 機械式駐車場点検 | 年4回 | |
| 監視業務費 | 緊急駆けつけサービス等 | 日々 |
| ファミリー○○サービス | 管理会社独自サービス | 日々 |

2.管理委託費の値上げ!対策3選
①管理員勤務時間や点検・清掃の実施回数を見直す
管理委託費の中で大きな比重を占めるのが、人件費です。まずは管理員業務や清掃業務などの時間削減が可能かを検討しましょう。例えば、別々に雇用していた管理員と清掃員の業務を一本化し、トータルの稼働時間を短縮することで、コストを圧縮できる可能性があります。
ほかにも、各種点検や定期清掃などの実施回数を見直し、費用を削減します。年に4回もの定期清掃が必要なのか、改めて協議してみましょう。ただし、法律などで点検回数が定められているものは、実施回数の削減は出来ません。 これらの項目は管理組合の規模や求める管理水準に合わせて見直す必要があるため、十分検討してください。

②各種点検・清掃を「直接発注」に切り替える
次に、各種点検費用の相見積もりを取得し、管理会社を通さず、専門業者と直接契約を結ぶ「直接発注(直契約)」への切り替えを検討します。管理会社の仲介手数料(マージン)をカットでき、驚くほどの費用削減が叶ったケースもあります。
このほかにも、ファミリー○○サービスなどと称して管理会社が行う付加サービスの廃止も検討する価値があります。
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③修繕工事の相見積もりによる費用削減
委託費そのものの減額が難しい組合でも、修繕工事のコストを抑えることで、値上げ分を十分補填できることがあります。日常的な小修繕から高額な修繕まで、あらゆる工事で相見積もりを取得し、工事価格を適正にすることが組合には求められます。

3.対策の要は高額工事のコストカット
管理委託費の値上げ幅が年間数百万円以上でも、高額な修繕工事の相見積もりを取ることで、数百万円単位の支出削減が可能な場合があります。
実際、この修繕費用の抑制こそが最大の対策であり、組合財政の破綻を予防するために最も効果がある取組です。ちいさなコストカットも必要ですが、高額な修繕の相見積もりは管理委託費の値上げを凌ぐ費用削減効果を得られる可能性が高いのです。
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4.常に”支出を制する”意識を持つ
今後も人件費や資材費の高騰から、管理会社に支払う管理委託費の値上げは続くものと考えられます。私はマンション管理士として、組合財政の安定を念頭に常に支出削減を提案しています。組合は、管理会社が値上げを申し入れてくる前から、どこをどうカットできるのかを考え実行していく必要があります。
これを行える組合だけが、管理費・修繕積立金を適正に保ちマンションの資産価値を維持できるのです。

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いかがでしたか?
管理会社からの管理委託費の値上げを申し込まれてからでは、これらの対策を講じる時間がないかもしれません。
そうなる前から費用削減を模索し、各種値上げへ備えましょう。
マンション修繕なびでは、修繕工事の相見積もりの取得や信頼できる専門家とのマッチングサービスで管理組合の修繕や管理をサポートしています。
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マンション管理
コンサルタント事務所
代表 大野 かな子
(マンション管理士)
国内メーカー勤務後、大手管理会社でマンション担当者として勤務。
これからのマンション管理には、“管理会社管理”や“自主管理”とは異なる第三の選択肢が必要と考え、マンション管理組合に対する管理ノウハウを提供し実務を支援する「ちいさな管理」を立ち上げる。
(株)ビル新聞社が発行する「ビル新聞」へマンション管理コラムを連載中。
マンション管理の専門家として、マンション管理に関する市場調査レポートを発表している。
ちいさな管理ホームページ:
https://s-kanri.com
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