マンション修繕なびコラム マンション修繕費用削減術 透明化で無駄を省く具体的な方法

2025.8.14

マンション修繕費用削減術 透明化で無駄を省く具体的な方法

マンションの維持管理において、大規模修繕を含めた修繕工事の検討は避けて通れない重要な課題です。特に費用面では、「もっと安くならないのか」「業者選定は妥当だったのか」といった声があがることも少なくありません。今回は、修繕工事の透明化を通して修繕費を抑えるポイントを紹介します。


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1.修繕計画の透明化

多くのマンションでは、長期修繕計画をもとに修繕計画を策定します。一般的な修繕周期や概算金額だけで計画をたてるのではなく、自身のマンションに合った計画を立てることが重要です。そのためには、住民への説明会の開催や、書面での詳細な計画共有が必要です。住民の意見が反映されるとともに、不要な工事がないかどうかチェックすることで、修繕費を抑えることにもつながります。
また、毎年の定期総会において予算の承認がなされますが、その年に行う工事が計画通りのものなのか、計画と比べて費用に大きな差が出ていないかなど、修繕内容の透明性を高めることが必要です。

2.修繕費用の透明化

まずは、相見積もりを取得することが当たり前になる環境を整えることが重要です。管理会社からの提案だけでなく、管理組合自身で探した業者も含めて比較検討することが必要です。そのうえで、ただ相見積もりを集めて金額を比較するだけでなく、見積内容の比較も行い、情報提供することで無駄なコスト削減につながります。
これらの比較検討のプロセスを、理事会だけでなく住民に広く公開することで、相見積もり業者の開拓や、さらなる費用削減につながるでしょう。

3.第三者の専門家の活用

設計会社やマンション管理士など、利害関係のない第三者を入れることで、業者の見積もりや施工内容を客観的により専門的な目線でチェックできます。中立性を強化することで、住民の理解が深まるだけでなく、結果として「余計な工事」や「割高な仕様」の削減につながり、費用抑制に効果的です。


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いかがでしたか。
修繕費削減のための透明性確保について解説しました。透明性を確保するためには、誰にとってもわかりやすく、公平なプロセスを経た修繕を実施する必要があります。
そうすることで、結果的に無駄を省き、住民にとっても納得感のある修繕につながります。透明性の確保のためには、専門家の活用も重要です。
マンション修繕なびでは、設計事務所やマンション管理士などの紹介サービスも行っています。透明性確保のための相談が必要な際はぜひご活用ください。

黒木 淳
(マンション管理士)

大手マンション管理会社にてフロント担当者として勤務。
その後、独立系管理会社にてフロント業務のほか、管理組合支援業務として第三者管理業務、顧問業務を行う。
現在は、マンション管理の専門家として、管理組合が管理会社と対等な関係が築けるようサポートを行っている。

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