マンション修繕なびコラム 値上り対策に効果あり!知って得するマンション保険のはなし

2025.1.23

値上り対策に効果あり!知って得するマンション保険のはなし

火災保険の値上げが続いています。マンション修繕なび に寄せられる様々なお悩みの中でも、共用部に掛ける火災保険に関するものが多く寄せられています。

そこで、2024年12月のマンション修繕なび セミナーでは、マンション保険専門の保険代理店「マンション保険バスターズ」の髙妻さんに「マンション保険の仕組みと考え方」について講演頂きました。

セミナー内容をYouTubeで観る

マンション保険の専門家が語る、保険の仕組みと値上げ対策&実例についてレポートします。


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1.マンション保険の仕組み

マンション共用部の火災保険料は、主に下記3要素によって決まります。

  • ①保険料率
  • ②事故件数
  • ③補償内容

 保険料率には複数ありますが、急ピッチで値上げされているのは、「純保険料率」です。これは、事故が発生した際に保険会社が支払う保険金に充てられます。また、「事故件数別料率」には特に注意が必要です。2019年に導入された新しい仕組みで、場合によっては保険料に大きく影響するためです。

2.超重要!事故件数と保険料の関係

現在、マンション保険料に最も影響を与えるのが、事故件数(保険金の受取件数)です。保険会社は査定期間を設定し、この期間内に契約者が保険金を何回受け取ったかをカウントします。そして、契約更新時に、この査定期間内の保険金受取件数によって保険料を決めるのです。

例えば、築34年、50戸のマンションで、査定期間内の事故が2件だった場合、0件の場合の保険料よりも約40%高額となります(割増率は、保険会社により異なります)。 保険の請求を1件とカウントしますので、請求金額は関係ありません。たった数万円の保険請求を行ったために、契約更新の際に保険料が100万円近く高くなった・・・という話が実際に起こっています。

3.補償内容も保険料に大きく影響する

また、保険料が高い管理組合では、必要以上の保証が付保されているケースが多くみられます。例えば、主契約保険額(一度の事故で支払われる保険金の上限額)が高すぎないか、或いは、必要のない保証が付保されていないか等を見直してみましょう。特に、主契約保険額は保険料に大きく影響しますので、再検討する価値があります。

4.保険料を抑えるための対策4選

保険料抑制に特に効果の高い対策4選をご紹介します。

  • ①保険会社による保険料率改定前に中途切り替えを検討する
  • ②事故件数カウント期間内の「シミュレーション」を行う
  • ③主契約保険金額やムダな特約を見直しする
  • ④保険の専門家に相談する

 地域により値上げ率が異なるため、中途切り替えの際には必ず“値上げ前と値上げ後の各社保険料の比較”を行う必要があります。これを行わないと、切り替えたことで逆に損をするケースがあります。また、事故が発生した際には、保険請求することで次回の保険料金にどう影響するかをシミュレーションすべきです。保険受取件数をコントロールすれば次回の保険料抑制に繋がります。

 次に、主契約保険金額を見直したり、無駄な特約を解除するなどを検討してください。

 そして、これらシミュレーションや保険額の設定、保険の知識など、組合が必要とする情報の提供やサービスを丁寧に行ってくれる「マンション保険の専門家」の活用を検討すべきでしょう。

保険料が更新毎に上がるのは仕方のないこと・・・と諦めず、専門家を活用して対策を講じれば、費用削減につなげることが可能になるでしょう。

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マンション管理
コンサルタント事務所
代表 大野 かな子
(マンション管理士)

国内メーカー勤務後、大手管理会社でマンション担当者として勤務。
これからのマンション管理には、“管理会社管理”や“自主管理”とは異なる第三の選択肢が必要と考え、マンション管理組合に対する管理ノウハウを提供し実務を支援する「ちいさな管理」を立ち上げる。
(株)ビル新聞社が発行する「ビル新聞」へマンション管理コラムを連載中。
マンション管理の専門家として、マンション管理に関する市場調査レポートを発表している。
ちいさな管理ホームページ:
https://s-kanri.com

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