
2025.7.8
管理規約の見直しガイド:標準管理規約との違いと運用のコツ
マンションには、住んでいる人が快適に生活できるように、マンション独自のルールがあります。
それが規約です。
規約とは一体何なのか、管理規約と標準規約の違いや、ルール運用のコツについても確認していきましょう。
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1.管理規約と標準管理規約
管理規約とは、マンション個別のルールであり、標準管理規約は、マンションが管轄する国土交通省が作成した、「管理規約」の見本です。
多くの管理規約がこの標準管理規約を基に作成されています。
1-1.管理規約とは
区分所有者および居住者がマンション内で快適に生活を営むために定めるマンション個別のルールが、管理規約です。
一般的に、管理規約は標準管理規約を基に作られますが、その内容は多岐にわたります。
管理組合役員の役員報酬を定めているものや、役員の選定方法を定めているものもあります。
マンションを購入するときは、しっかり管理規約を読むことも大切ですね。
1-2.標準管理規約
マンションの規約は、マンション独自のルールのため、管理組合で定めることができます。※1
しかし、やみくもに作ってしまったのでは、役に立つ規約はできません。そこで、登場するのが、標準管理規約です。
これは、マンションが管轄する国土交通省が作成したもので、管理規約の見本となります。
こちらを基に、各マンションの状況に合わせて管理規約を作成します。
標準管理規約にはマンションのタイプに合わせて「単棟型」「団地型」「複合型」という3つの種類があります。
※1:原則として区分所有者全員の合意によって作成・変更されます。
具体的には、区分所有者及び議決権の各3/4以上の多数による集会の決議が必要です。

2.管理規約で定めることができるもの
管理規約には、定めることが出来るものと出来ないものがあります。
共有部分の範囲、専有部分の範囲、共有持分の割合、専有使用権の範囲、管理組合の運営に関する事項などは定められますが、区分所有法で定められた強行規定と呼ばれるものは、定めることが出来ません。
具体的には、管理規約の変更や廃止の決議要件、共有部分の変更の決議要件、建て替えなどの決定に必要となる議決要件などが挙げられます。
管理規約で定めることが出来る | 管理規約で定めることが出来ない |
〇建物・敷地・付属施設に関する事項 〇区分所有者間の決まり事※1 〇専有部の「管理」または「使用」に関する事項の内、区分所有者全体に影響のある事項※2 | 〇専有部に関する事項 〇区分所有者と区分所有者以外の第三者との間の事項※3 |
※2:民泊の禁止、住居以外の使用(事業用の事務所)の禁止など
※3:専有部の譲渡禁止や賃貸の禁止など

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いかがでしたか?
マンションの管理規約についてポイントをご理解いただけたでしょうか。
たくさんの文字が並んでいると、読むのが億劫になってしまいますが、大切なことが記載されているので、1度はぜひ読んでみてください。
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