
2025.5.22
マンション大規模修繕の重要性とは?資産価値を守るための必須知識
皆さんはマンションを購入される際、「将来の資産価値がどうなるか」という点についても考えたのではないでしょうか。今回は、大規模修繕が資産価値にあたえる重要性と、資産価値を守るために必須となる知識を紹介します。
「大規模修繕をしたくても積立金が足りない」、「20年以上大規模修繕が行われていない」など、大規模修繕が実施できていない場合は、資産価値が下落している恐れがあるので、専門家の意見も取り入れることをお勧めします。
1.大規模修繕の目的と役割
マンションは年月とともに劣化します。外壁のひび割れ、塗装の剥がれ、防水性能の低下などが進むと、美観を損ねるだけでなく、建物の構造的な安全性にも影響が及びます。大規模修繕はこれらの劣化を適切に修繕し、建物の寿命を延ばすために行われる重要なプロセスです。
2.大規模修繕が資産価値に与える影響
年数が経過したマンションは、性能・機能・設備という点で新築マンションと比べて古くなっており、何もしなければ資産価値は間違いなく低下していきます。
大規模修繕工事によって外観が維持されるだけでなく、性能の高い防犯設備や、スロープ、手すりの設置などのバリアフリー化などを加えることでマンションがより住みやすくなるうえ、資産価値の向上につながります。

3.資産価値を守るためのポイント
マンションの資産価値が目に見えてわかるのは、ご自身のマンションを売却するタイミングです。不動産の売買時には重要事項説明が行われ、売り主から買主に対して物件の情報を開示する必要があります。その中でも、下記の項目は資産価値を守るために重要な項目と言えるでしょう。
(1)管理費及び修繕積立金の額
毎月の管理費・修繕積立金の額は、マンション購入の意思決定に影響します。大規模修繕の前後は積立金の値上げが検討されることも多くありますが、相場より高い積立金や値上げの予定がある場合は、影響が大きいことを意識する必要があります。
(2)修繕積立金の残高
修繕積立金の残高が潤沢であるかどうかも重要なポイントです。急な修繕が発生した際に対応できるかどうかや、計画的な修繕が問題なく行えるかどうかを判断するポイントになります。
(3)修繕履歴
過去の修繕履歴が詳細に記録されているかどうかも重要です。過去の修繕履歴がわからなければ、急な修繕が発生したり、長期修繕計画の策定が困難になったりします。長期修繕計画書も、売買の際に売り主に提供する資料となりますので、適切な計画を立てる必要があります。

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大規模修繕はマンションの美観や寿命を守るために重要なプロセスです。
それだけでなく、大規模修繕が計画通り行われているか、資金は不足していないかなど、
マンションの資産価値にも大きく影響します。
建物としての機能維持だけでなく、大切な資産としてのマンション維持を目指して運営していくことが重要です。
マンション修繕なびでは、大規模修繕をはじめとした相見積サービスや、マンション管理士などの専門家の紹介も行っています。
ご自身のマンションの資産価値を守る手段として、ぜひご活用ください。

黒木 淳
(マンション管理士)
大手マンション管理会社にてフロント担当者として勤務。
その後、独立系管理会社にてフロント業務のほか、管理組合支援業務として第三者管理業務、顧問業務を行う。
現在は、マンション管理の専門家として、管理組合が管理会社と対等な関係が築けるようサポートを行っている。
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