マンション修繕なびコラム マンション保険はどこまで補償される? 適用範囲・保険料の仕組みをわかりやすく解説

2025.6.18

マンション保険はどこまで補償される? 適用範囲・保険料の仕組みをわかりやすく解説

ご自身が居住されているマンション保険が、どの範囲で適用されるのかご存じですか。
いざというときに、これは適応範囲外だった!と後悔しないために、内容を把握しておきましょう。

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1.保険の適用範囲

保険の適用される範囲は、マンションの共用部分です。共用部分とは、専有部を除くマンションのすべての部分です。
マンションの共用部分は、「区分所有法」において下記のように定義されています。
■区分所有法における共用部分
専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の付属物及び規約により共用部分とされた付属の建物

国が示した管理規約の見本である「標準管理規約」では、共用部分の範囲を下記のように明記しています。
①エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、エレベーター室、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設置を除く)、内外壁、界壁、床スラブ、床、天井、柱、基礎部分、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」
②エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、インターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、避雷設備、集合郵便受箱、各種の配線配管(給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分、雑排水管及び汚水管については、配管継手及び立て管)等専有部分に属さない「建物の附属物」
③管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫及びそれらの附属物

皆さんのマンションにおいて、共用部分はどこに当たるのか、管理組合の「管理規約」をご確認ください。
※「区分所有法」=分譲マンションなどに関する権利関係や管理運営について定めた法律
※「標準管理規約」=国が示した管理規約の見本

2.保険料を決めるもの

マンション保険の保険料を決める要素は下記4点です。

①保険料率
保険料率とは、保険金額(通常は建物の再建費用や修復費用)に対する割合で、保険料を算出するために使用されます。
※保険会社各社で算出方法が異なります
下記2つを合わせたものが「保険料率」です。

②築年数別料率
築年数別料率とは、築年数に応じたリスクが適用される仕組みです。
築年数に応じて保険料が上がります。各保険会社でも若干異なりますが全社採用している料率です。

③補償内容
マンション保険の補償とは、共用部の火災、風災、水災、水漏れ(水ぬれ)、破損・汚損等に対する補償です。
このほかにもさまざまな特約があり、組合によってその内容は異なります。

④事故件数(割引・その他割引)
マンション保険の保険料を決める際の「事故件数」とは、ある一定期間内(事故件数カウント期間内)に行われた保険金受取の件数を指します。
この件数が次回の保険料に多大な影響を与えます。
例えば、築34年50戸のマンションで、査定期間内の事故が2件だった場合、0件の場合の保険料よりも約40%割高となります(割増率は、保険会社により異なります)。

■事故件数による保険料の違い

保険料を決める要因は、この他にも各保険会社別に設定している割引があります。例)診断割引、管理状況割引ほか

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いかがでしたか?
保険の適用範囲が分かっていれば、実際に事故が起きたときにアタフタしなくて済みそうですね。
マンションの共用部の保険だけでなく、専有部の保険も今一度確認してみましょう。

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