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2025年3月14日 配信

どうする?どうなる?マンションの共用施設

こんにちは、マンション修繕なび 登録マンション管理士の大野です。

マンションの共用施設の維持費や廃止などに関して、ご相談を受ける機会が多くあります。これらの施設に関するご相談は、築20年前後の管理組合から寄せられる傾向があります。

最近多いご相談では、共用施設の種類や数は管理組合運営の困難度と正の相関関係にあり、組合運営という観点からは、共用施設は少ないほうがいい!と感じています。

本日は、管理組合が持つ共用施設の取り扱いについてお話しします。

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1.付加価値を高める?マンションの共用施設

新築マンションの購入を検討するとき、共用施設に魅力を感じることがあるでしょう。
全戸数分の駐車区画、高級家具が設置されたラウンジルーム、来客者が利用する宿泊施設、
ペットのトリミングができるペットサニタリールーム、24時間利用できる共用浴場等々、様々な施設があなたを魅了したことでしょう。

しかし、これらの共用施設がマンションに付加価値を与え続けることは難しいと思います。

2.利用率の低下と施設維持費

築10年を経過すると、多くの共用施設で修繕時期が到来します。
機械式駐車場では錆止めや部品交換、ラウンジルームや宿泊施設ではエアコンの取替などが発生します。

ロビーやラウンジに設置されている什器類は、くたびれて新築当初の豪華さは失われます。
これらのメンテや取替には当然、相応の費用が掛かります。
エアコンは天井カセット式であれば取替に1機100万円近いものもあります。

新築当時のような姿にリニューアルしてほしいという意見もある一方、
共用施設の利用率が低く推移している組合等では、費用を掛けたくないという意見も出ます。
組合財政との兼ね合いもあり、共用施設の扱いが管理組合で浮上してきます。

私が立ち会った某理事会では、共用施設として所有するレストランの存廃が大論争になっていました。
意見の隔たりが大きく、話し合いは難航を極めました。
共用施設を持つ組合は、維持費用についての議論から逃れられず、相当の労力を覚悟する必要があるのです。

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3.どうする?マンションの共用施設

施設の廃止や重大変更には、総会において特別多数決議(3/4以上の同意)が必要となり、
そのハードルは高く、早期に話し合いを始める必要があります。

また、当該施設の存在がマンション購入の決め手となったような組合員から理解を得るには、相当の協議期間が必要になるでしょう。
施設の費用対効果について総会などで常に議題に上げる等して、組合員と情報の共有に努めましょう。
施設の撤去・改修いずれにしても、費用を比較検討する必要があります。

マンション修繕なびなら、複数社から相見積もりを取得し比較検討できます。
施設運営について組合をサポートしてくれる専門家を探す際にも利用できます。
初回無料でご相談できますので、ぜひ活用くださいね。

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