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2024年12月20日 配信

組合財政の重荷になる!?機械式駐車場

こんにちは、マンション修繕なび 登録マンション管理士の大野です。

機械式駐車場の修繕や建替え問題は、マンション管理に関するお悩みで三本の指に入るほど、多くの組合の懸案事項です。
そこで本日は、「機械式駐車場が複雑な問題をはらんでいる事実を確認し、どのように対応すべきか」を考えてみましょう。

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どうする?どうなる?機械式駐車場

高経年化した機械式駐車場が爆増中

機械式駐車場の設置は1980年代から増加の一途を辿り、1990年には年間収容台数が10万台を突破しました。
これは、1983年比で約5倍に当たります。
※(参照)立体駐車場工業会 この頃に設置された機械式駐車場が現在築30年を超え、建替え問題が発生しているのです。

機械式駐車場と修繕積立金の問題

機械式駐車場を抱える組合の長期修繕計画には、築30年~35年頃に再建築の費用が見込まれています。
この費用は1億円を優に超える場合もあり、修繕積立金不足の主要な要因の一つとなっています。
長期修繕計画において、機械式駐車場の再建築予算を計上したまま放置すると、修繕積立金の大幅値上げが俎上に上ることになりかねません。

再建築の「予定」をゼロから検討すべきでしょう。

機械式駐車場が組合財政の重荷に

機械式駐車場のメンテナンスや再建築費用を使用料だけで賄うべきだという意見があります。
利用率が低下し支出が収入を上回る組合は、機械式駐車場の存在が組合財政の重荷となっているのです。
その上、再建築費用が長期修繕計画に含まれ、積立金の不足原因になっていればなおさらです。
何らかの対策は避けて通れないでしょう。

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管理費と機械式駐車場

機械式駐車場問題、対策のヒント

多くの組合では、機械式駐車場はマンションの高経年化と共に空きが増加します。これは都市部であるほど顕著で進行が速いでしょう。
実際、機械式駐車場をそっくりそのまま再建築する組合はごく少数です。多くの組合は、撤去や減築、部品交換で対応しています。
再建築しないなら、その予算を長期修繕計画上から削除し、代替費用を組み入れるべきでしょう。

また、機械式駐車場の収入と支出を管理費会計や修繕積立金会計から完全に切り離したうえで別会計化することも一案です。
しかし、これにもメリット・デメリットがありますので、組合全体で議論しなければなりません。
重要なことは、機械式駐車場を保有する管理組合は、早い時期から今後の運用方法についての検討を開始する必要があるということです。

少しでも気になることがあれば、マンション修繕なびにご相談ください。
機械式駐車場の将来予測や値上げ、減築、撤去、平面化まで信頼できる専門家をご紹介し、皆さまの課題解決をお手伝いします。
初回無料でご相談できますので、ぜひ活用くださいね。

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