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2024年8月16日 配信
収支報告書のチェックポイント
こんにちは、マンション修繕なび 登録マンション管理士の大野です。
理事会では、管理組合会計について、管理会社の担当者から報告がなされていると思います。
管理組合会計はシンプルで難しくありませんが、じっくり説明がないとなかなか理解できないかもしれません。
そこで本日は、会計報告資料の中から一般会計の「収支報告書」におけるチェックポイントをお話しします。
【ポイント①】予算が赤字でないか
まずは、「予算」列の「当期剰余金」を確認してください。この数字がマイナスの場合は、赤字予算と言われます。
予算を立てた時点で赤字が見込まれていたことを意味し、財政が健全でないことを表します。
管理費の値上げもしくは、日常の管理に要する費用の削減が必要かもしれません。
ちなみに、修繕積立金会計では、予定されている修繕工事額が大きい年があり、当期剰余金の予算や実績が赤字でも、計画的に取り崩されている場合には問題ありません。
【ポイント②】決算が赤字でないか
次に、「当期実績」列の「当期剰余金」を確認してください。この数値が年度末に赤字である場合、単年度赤字となります。
単年度赤字が続く場合も管理費の値上げを検討する必要があります。
【ポイント③】駐車場使用料収入が昨年より落ちていないか
次に、「収入の部」の「駐車場使用料収入」を確認してください。当期実績の数値が予算の数値よりも低くありませんか?
予算を下回っている場合、駐車場契約の減少が進んでいるかもしれません。駐車場使用料の減収は、一般会計の収支にダイレクトに響きます。
さらに、機械式駐車場の場合には、今後発生する修繕や大規模な部品交換が、組合財政を圧迫することも予測されます。
機械式駐車場は、将来的にどのように運営するか、早い時期から話し合いを始める必要があります。
【ポイント④】予算を大幅に上回る支出はないか
最後に、予算を大きく上回って支出された項目の有無を確認しましょう。予算を大きく上回る支出は、その原因を突き止めておきましょう。
今回のチェックポイントより基本的な組合会計については、参考資料マンション会計の基礎知識で説明しています。
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マンション修繕なびでは、管理組合会計の健全化に向けてのご相談や、機械式駐車場の修繕・撤去・減築などのご相談について、事前審査をクリアしたマンション管理士や設計事務所などの専門家をご紹介し、管理組合の課題解決をサポートしています。
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